カナコラム  (更新 月曜:かなこ、木曜:endy )

この顔に見覚えありませんか? by endy

2004/10/21

ども、嬉しいことがあってもうれしょんしないように気をつけてるendyです。

●どんな気持ち?

こうやってネット上で文章を書いて、見知らぬ人に読んでもらっているんだけど、もし出来ることならばもっと絵が上手だったらなと思うことがある。
ここで毎回紹介しているような写真ではなく、もっと自分のイメージに合うカットがあれば、つまらない話ももうちょっとは面白くなろうというもの。
そんなことを考えていたら、先日の某新聞ですごいイラストを発見した。

最初にイラストが目に入ったので、第一印象は「へったくそな絵やなぁ」。
おそらくこれが上手だという人はおるまい。
このイラストがなんと新聞の社会面に出ていたのだから、なおさら驚きだ。
その記事を見てさらにびっくり。
なんと地元の某所に入った強盗の似顔絵だったのだ。

これを描いた人はこの記事見て、一体どう思っただろう?
もちろん「早く犯人が捕まれば」「私の似顔絵が捜査の手助けになれば」と考えているのかもしれない。
しかしローカル記事とは言え新聞に掲載され、おそらくTVのローカルニュースでも放送されたであろう自分の絵を見て、多少の恥じらいがあっても不思議じゃない。
私がこの似顔絵の作者で、友人がこのことを知ったとしたら、おそらく一生これは酒の席のネタとして使われるに違いない。

●私はこんな顔じゃない!

しかし本当に恥ずかしいのは作者ではない。
この似顔絵のモデルとなった犯人である。
事件の翌日、定食屋で腹ごしらえしていたら、自分がやった盗みのニュースがTVで放送されているのを見て、ドキドキしながら画面を見つめていると「犯人はこんな顔です」と紹介されたりするかもしれないのだ。
私だったら、「違います!こんな顔してまへん!」と抗議したくなる。

いやもっと不幸なのは、その似顔絵が犯人にそっくりだったときかもしれない。
万が一、この似顔絵のおかげで犯人が捕まったとしよう。
おそらくTVのニュースで、似顔絵と真犯人の顔を比べることだろう。
この似顔絵と犯人の顔が似ているのだ。
ある意味、事件以上に事件ではないか。
ローカルでしか取り上げられなかった事件のはずが、全国放送にもなりかねない。
そうなれば似顔絵の作者は、全国的に「私がこの似顔絵の作者です」と公表されるのだ。
取材に来たリポーターが、「あなたがこの似顔絵を描いたんですね?」と言いながらニタニタ笑っている光景が目に浮かぶ。

●私が犯人です

いやもっと不幸なケースがあった。
実はこの似顔絵の作者が描いたのは真犯人ではなく、近所の人だった場合だ。
近所の人の通報で警察がやってきて、容疑者にこう言うのだ。
「この似顔絵、お前以外に誰がいるっていうんだ!」
おもわず「私が犯人です」と言ってしまいそうだ。

仮にその容疑が晴れたとしても、周りの人は言うだろう。
「今回は違うかもしれないけど、別な事件やってるかもよ。」
「あの似顔絵に似てるって言われるくらいなら、犯人の方がまだマシね。」
おそらく私なら引越しするだろう。

いずれにしろ早く真犯人が捕まることを願っています。
いや顔が見てみたいってことじゃなくて。

第13回秋韻コンサート(9/11)のリポートをアップしました。

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