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昨日はある方のお誕生日。
ある方とは・・・
私のお弟子さんＮさんのお母様なんです。
２ヵ月くらい前だったと記憶していますが、Ｎさんから
「今年の母への誕生日プレゼントは何にしようかと考えた結果、音楽会などにはもう行けなくなった母に是非生の音楽をプレゼントしたいと思ったのです。
そんな事を考えた私なんですけど、先生に私の家に来て弾いてくださいなんてお話しにくかったし、無理よね・・・と思いつつのご相談なんです。」
とのお話でした。
「音楽のプレゼント」とは良く聞く・良く言うことではありますが、実際に「自宅でのプチコンサート」を「お母様のために」と思いつかれたこと自体に関心しましたし、思ってみても、なかなか実現させる方は居ないのではないかしら・・・とも思い、心優しい思いやり深いお話に感動しました。
私が奏でる筝の演奏がプレゼントになるなんて、なんと光栄なことでしょう！
そのお話をありがたくお引き受けした私でした。
そうして昨日がお母様の９３歳のお誕生日。
たった一枚用意したプログラムは私の手作りプログラム。
お祝いの気持ちを表したくて真っ赤なブラウスを着てお伺いした私。
Ｎさんのお姉様が優しい笑顔で迎えてくださり、お部屋では藤色のスーツをお召しになり、バイオリンの形をしたシルバーの綺麗なブローチを胸元に飾った笑顔のお母様が待っていてくださいました。
お母様、Ｎさん、Ｎさんのお姉様のお三方が凝視なさり、耳をそばだてて聞いてくださったプチコンサート。
アンコールはお母様自らのリクエストで、「大好きなんですよ」っとおっしゃる「荒城の月」。
筝演奏を伴奏にみんなで一緒に歌いました。
いろいろとおもてなしを受け、お気遣いをいただき、なんだかこちらの方が恐縮してしまったプチコンサートでしたが、なんとなくふくふくした時間でした。
９３回目のお誕生日。
山あり谷あり・厳しい時代を乗り越えられての穏やかな時間を過ごされている「今」をご一緒できてうれしかったです。
窓外に見えるお庭には、淡いピンク色の椿がたくさん咲いていました。
※木古内町文化祭 ロビーコンサートのリポートをアップしました。
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