ども、外国人は苦手なendyです。
●初の海外旅行
20代も後半、時代はまだバブルの頃に、人生初めての海外旅行に行きました。
個人的には世の中の景気とは裏腹に人生最悪の貧乏生活でしたが、世の中はバブル景気で盛り上がっていたおかげで、10人ほどの小さな会社でしたが社員旅行でグアムに行くことになったのです。
当初私は「海外旅行なんてどこが面白い?俺は鬼怒川温泉の方がいい!」と豪語しておりましたが、それは行ったことがない、行くことのできない奴の遠吠えに他なりません。
初めての海外旅行ですから、普通であればいっぱい買い物もしたいんでしょうが、お小遣いはほぼゼロの状態で付いていきました。
ま、行きゃなんとかなるやろ、と。
●安ホテル
さて初めてのグアムは素晴らしい天候で私たちを迎えてくれました。
それは鬼怒川温泉とは比較にならないほど、素晴らしかったはずです。
お土産を買うお金はありませんでしたが、ビールは驚くほど安かったのでガバガバ飲んでました。
何しろ、日本で買う缶ジュースより安かった。
さて格安のグアムとはいえ海外旅行ですから、当然現地では英語を話す機会が多くなります。
しかしグアムは日本人観光客も多いから、話せなくても大丈夫だと聞いていましたので、
安心しておりました。
よく本屋さんに「トラベル英会話100 これさえ覚えれば大丈夫!」みたいな本が売ってますよね。
中を読んでみると、有り得ないようなシチュエーションでの会話が載っています。
「タクシー強盗にあったら」とか「ホテルのトイレの水が出ない」とか。
今時、タクシー強盗なんてあるのか?ホテルでトイレの水が出ないってどういうことよ!なんて思うわけです。
ところが私は知りませんでしたが、海外ではそう珍しいことでもないんですね。
来年建て替えを予定しているという私たちが泊まったホテルは、夜には外壁にヤモリが何匹も張りついているようなところで、お世辞にも近代的なホテルとはいえませんでした。
私は部屋に入ると、ベッドやテレビ、トイレなどを見て回りました。
そして事件はバスルームで起こったのです。
●海外英会話デビュー
洗面台についているお湯の出る方のコックがなかなか開かなかったので、ガタガタ動かしていたら、突然そのコックがはずれてしまいました。
すぐに蛇口からは、熱いお湯がビューっと飛び出してきました。
部屋の中は白い湯気でもうもうとなり、一寸先も見えない状況です。
確かにグアムに行く前には望んではいましたが、まさかここで鬼怒川温泉状態になるとは思いもしませんでした。
黙っていても仕方がありません。
私は勇気を出してフロントに電話をかけることにしました。
プルルルル・・・ガチャ
「ペラペーラ。」
「あー、バスルーム、ウォーター、ドントストップ、ピューっと、ピューっと・・・。」
「・・・パードン?」
「あー、バスルーム、ブロークン、バスルーム、ブロークン!」
「バァスルゥーム、ブロークン?」
「おーイエース、ホワイトスモーク、スゴイネ、ハリーアップ、ハリーアップ!」
「ホワァーッツ?」
「ヘルプミー、ヘルプミー!」
「OK、ジャストモメンツ。」
結局、私の英語で通じたのは最後の「ヘルプミー」だけだったらしく、私の海外英会話デ
ビューはここからのスタートしたのでした。
※函館音楽協会春季定期演奏会と第92回函館三曲協会演奏会のリポートをアップ。
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