カナコラム  (更新 月曜:かなこ、木曜:endy )

卒業演奏会 その2 by かなこ

2004/03/22

春分の日も過ぎ明日は彼岸明けですね。
昨日3月21日は私が所属する会派である「正派邦楽会」の創立記念日でした。
(財)正派邦楽会は昨年90周年という記念の年でした。

初代家元は中島雅楽之都師(故人)。
二代目(現)家元は初代のご令嬢・中島靖子師で、先日松尾芸能賞 優秀賞をご受賞されました。
靖子師は私の親師匠である唯是震一師の奥様でして、私は在京中随分とお世話になりました。

前カナコラムの続きとして卒演時の時の想い出を書きますね。

♪やらやら めでたや めでたやと♪
という歌詞で始まる「尾上の松」は、作曲者も作詞者も不明で九州に伝えられた古曲の大曲です。
一日も早く暗譜(譜面を見ないこと)をして自分なりの演奏が出来る様にし、万全を期した自分の「尾上の松」の演奏にしたい・・・。
そんな気持ちではあるものの弾けば弾くほど、諸先生に指導していただく毎に迷路に入っていくようで「奥が深いな〜」と不安と緊張の日々を過ごしていました。

「尾上の松」以外にも合奏曲2曲「松竹梅」と「三角州」がありましたので、時間を有効に使わなければ全てが中途半端に終わってしまうようで、卒演が迫ってくると焦りばかりが先行していたように記憶しています。

が、この時の「尾上の松」の演奏は思いのほか上手に歌え弾けたようでして、曲の最後の一音「シャ〜ン」と響く「合わせ爪」を弾いた直後、客席から「ブラボー!」という声をいただきました。
声の主は唯是震一先生でした。
先生にしてみたら手に汗にぎるほどの心配と「なんとかやったね!」という安堵だったのでしょうね。
うれしくて涙が出ました。

翌日の卒業式では音楽科での2年間の修学が認められ、正派邦楽会総裁賞を受賞し研究科に進めることになりました。
研究科に進めるということはすこぶるうれしい出来事でしたが、私にとっては思ってもいなかった「事件」でした。
実は住んでいたアパートをはらって函館に帰る準備をしていたのです。

さて 私は何処に住むことになったでしょう。
これは次回のカナコラムに書くことにします!
連載・・・?(うふふ)

3/3、おひな祭りコンサートをやってきました。

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