カナコラム  (更新 月曜:かなこ、木曜:endy )

髪結いの亭主 by endy

2004/08/12

ども、雷サマサマのendyです。

●百恵ちゃんも菜々子も

いつの頃からか「髪結いの亭主」という言い方を覚えました。
皆さんはこの意味をご存知でしょうか?
私はこの意味を、奥さんが「髪結い」、つまりパーマ屋さんや床屋さんのように、手に職を持っていてそれなりの収入がある奥さんを持つ男性のことをさすものだと思っていました。
だから八百屋さんにいるやたら元気のいい奥さん、もう20年以上前に引退した百恵ちゃん、最近ではCMでひっぱりだこの松嶋奈々子さんなども私にしてみればみーんな「髪結いの亭主」の奥さんなのです。

実は私は、昔からこの「髪結いの亭主」になることが夢でした。
いつもテレビを見ながらかっぱえびせんをつまむ手がどうしてもとまらず、外へ出かければパチンコ屋、帰ると思いきや近所の幼馴染の定食屋でビールを引っ掛ける・・・。
家に帰って、
「あんた、また寄ってきたんでしょ!たまにはシャキッとしな、シャキッと!」
そういうカミさんを背中にしながら、
「ヘェヘェ・・・」と舌を出しながら冷蔵庫を開けて冷えたビールを取り出す。
そばには坊主頭の息子が、
「父ちゃん、キャッチボールしようよ!」
なんていいながら、子供には嫌われてない。

そんなシーンをドラマや映画でみかけるとうっとりしながら、自分の将来を想像したもんでした。
「俺はダメ男なんかじゃない!俺だってやればできるんだ。そうだ、やれば出来るんだから、やるのは明日からにしよう!」
そうやって毎日を平和そうに暮らす男が愛せるんですね。

●髪結いの亭主の真実

ところが最近、この「髪結いの亭主」の真実を知りました。
これは働く奥さんを持つ旦那さんのたとえではなかったのです。
そもそもこれは映画のタイトルだったんです。
しかも「髪結い」などと古めかしい言い回しをしているので、てっきり昔の日本映画だと思ったら1990年のフランス映画だった。

いやそれでもきっと映画の内容は、働き者の奥さんがやっているパーマ屋さんに婿養子にやってきた男のお気楽な人生を描くコメディー映画に違いない。
そう思っていたんですが、それもハズレ。
実は子供の頃から女性の理髪師の亭主になることを夢見ていた男が、念願かなって美しい女性理髪師を妻にし、後は美しい妻の働く姿を眺めてはただぶらぶらする日常を手に入れた男の物語だったのです。
しかもそれは普通のハッピーエンドに終わらない、なかなか深い男と女の愛の形を描いた映画なのです。

●友人の髪結い

実は私の友人の奥さんが、最近ネットで大流行の兆しを見せているblog(ブログ)というものを始めました。
blogとはネット上の日記のようなものなのですが、よそのblogとどんどんリンクして繋がっていくという、いかにもインターネットの特性を活かしたシステムなのです。

彼女はHPを作ったことはないので、旦那さんの協力を得てそのblogを更新します。
彼女の仕事はボールペンで絵を描いて、ちょこちょこっとコメントをつけること。
その絵がものすごいうまいのか?というと実はそうでもない、いや「絵」ということからすれば下手の部類に入るのではないでしょうか?
しかしどうもこの絵が曲者でどうにもかわいらしく面白い。
blogを始めて3ヶ月しか経っていないというのに、全国にファンができつつあるらしい。

そんなこんなで彼女を取り巻く仲間内では、「Tシャツや携帯ストラップを作って一儲け」だとか、「イラストを集めて画集を自費出版しろ」、「ウチの店のキャラクターを描け」とかという果てしない夢のような話がぞくぞくと出てきました。
そのうち飲み仲間のプラモデルマニアから、「自分の作った車に絵を描いてくれ」などという依頼が来て、少ないながらもお小遣いを稼いでしまったものだから妄想も現実味を帯びたものになってきました。
このまま彼女の絵が売れ続ければ・・・。

いかん!これじゃ「髪結いの亭主の友達」だ・・・。

※ちなみに彼女のblogはこれ→
アユちの番組


※訂正
「髪結いの亭主」という言葉の意味について読者の方からメールをいただきました。
「髪結いの亭主」は映画のタイトルではなく、私が当初思っていた意味でよいとのこと。
考えてみれば、1990年に映画が製作される前から「髪結いの亭主」は一般的に使われておりました。
よそで「『髪結いの亭主』ってさぁ・・・」などと偉そうに話すと、エライ恥をかきますのでお気をつけを・・・。
え、そんなこたぁ知ってた?失礼いたしました。  by endy

7/29の箏アンサンブルライブの写真をアップしました。

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