秋韻 宮崎加奈古 筝 koto コンサート Vol.14           2005/9/10(土)  18:30 金森ホール

二部のリハーサル ■一部のリハーサル ■いよいよ本番 名緒子です。 宮崎加奈古 お客様の声 プログラム

宮崎加奈古

毎年 自分の勉強の場として開催する秋韻コンサート。
計画を立てる期間はとても楽しい時間。「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤する時間があること自体、とっても楽しいことなんだな〜としみじみ思います。今回の「秋韻コンサート」も楽しく終えました!

今回の第一部は、筝従来の古典的調弦の曲ばかり4曲を演奏しました。
思いっきりの「和」を置いたというのでしょうか。現在、若い人や子供さんにとっては日本の音階って耳慣れない音階のようですね。身近ではない音階であり、身近ではない母国日本の音楽。日本人として何か大切なものを失いかけているようで、少し寂しいな〜と感じている私です。

しっとりとした落ち着いた和の雰囲気を醸し出したかった第一部のステージは、2曲はソロで2曲は門人との合奏。どの曲もそれぞれの曲の持ち味を表現することに執着できたように思っています。(手前味噌)
門人有志の演奏は不安要素が無く、随分と心強い奏者になってくれたな〜という気持ちでした。嬉しかったです。

第2部は娘・名緒子のピアノとコーラスと私の筝と歌。娘はしっかり支えてくれました。
名緒子の声って不思議!私の声とそっくりではあるものの、曲によって声の色が変わるんですよね。可愛かったり、ハスキーだったり、憂いがあったり。
筝をほんのちょっぴり弾いたことのある娘。環境と言いますか、どっぷりとその音の中で暮らしていた娘。阿吽の呼吸というのでしょうか、感性や間合いが知らず知らずのうちに身についていたのでしょうね。とても気の合う優しい共演者でした。

今回の二部の曲は娘にアレンジしてもらって、「お任せコース」で楽をしたいという安直な考えをしていた私でしたが、帰省後の少ない練習時間の中に居て、アレンジを急がせる私への娘からの言葉は「どの曲も、まずママが弾きたいように弾いてみてよ!」でした。
ドキッ!「甘かったか・・・。」。
選曲した曲はすべて大好きな曲な訳ですから、私の中に筝で演奏したいイメージがあって当然なのですよね。それなのに娘に甘えようと思っていた私なんです。猛省しました。
「ママと名緒子の音楽が出来ればいいね!」という娘。とても勉強になりました。

歌も思いっきり歌いました。
コンサート翌日、本番の演奏の音源を聴いていた娘が、
「ママ!面白い不思議な現象だよ!」と言うのです。
娘と私のハモリは、まるで1人で2重に録音したかのように同じ声!

今回出演してくれた筝曲美音和会門人有志は、娘が幼い頃からず〜っと可愛がってくれている方達。今回の秋韻は小さな歴史を見た思いです。時が繋いでくれている過去と現在。
穏やかな気持ちで終えたコンサートでした。

お手伝いしてくれた方達に感謝です!
そしてご来場くださった皆様 本当にありがとうございました。

宮崎加奈古

宮崎さんは箏の音色に厳しい。当たり前のことなのだけれど、そこまでのこだわりを持ち続ける宮崎さんを私は密かに尊敬している。

一応、箏演奏家なのだけれど、三弦を弾かせても一流、そして何より歌がいい。

今回撮ってもらった名緒子ちゃんの写真の中でも宮崎さんがとても気に入った表情。

つづく

reported by endy , photo by hal