カナコラム  (更新 月曜:かなこ、木曜:endy )

2007年問題を考える by endy

2005/07/21

ども、天使のいる歯医者さんが好きなendyです。

●2000年問題の時は

2007年問題ってご存知でしょうか?
恥ずかしながら私もこの言葉を知ったのはつい最近です。
つい5年ほど前、西暦2000年を迎える時、世の中は2000年問題が発覚し、大パニックが起きるのではないかと世界中で大問題になりました。
パニックになる原因はコンピューターの年月日の処理の仕方によるもので、コンピューターが2000年になった途端大暴走を始め、飛行機は落ちるは銀行は営業不能、テレビも映らない、コンビニのレジも、エレベーターまで止まるなどと騒いだのです。
私の仕事は多少コンピューターに関わっておりましたので、それなりに心配をしておりましたが、果たして迎えた2000年は、それはそれは静かなお正月でした。
さて、今回の2007年問題は?

●団塊の世代がいなくなる

今回のキーワードは「団塊の世代」です。
団塊の世代で一番人数が多いのが、戦後間近の昭和22年(1947年)生まれで、その彼らが60歳になって定年を迎えるのが2007年という訳です。
では一体、これのどこが問題なんでしょう。
現在、世の中の基幹産業を支えているコンピューターシステムを作り上げたのは、まさにこの団塊の世代と言われている人達です。
当時、コンピューターなんてなんだかわからない時代でしたので、社内でも優秀な人材を集め開発にあたらせたといいます。
つまり業務の流れや全体像を把握できた人がシステムを開発したわけです。
ところがその後、システムが複雑化、肥大化するにしたがって、全体像を把握できる人間がどんどん減り、団塊の世代の定年によりそのピークが2007年になるというのです。

●全体像を把握している人達

確かに現在のシステム関係の若い人はシステムの全体像に触れることなく、開発に携わることが多いので、信じられないような単純ミスで業務が停止する事故も起きています。
数年前の某都市銀行のシステム障害も、これが原因ではないかと言われています。
また、ノウハウを持ったベテラン技術者がどんどんリストラされていく様子を見ていた同僚たちが、自分たちが会社で生き残るためにノウハウの伝承を拒んだことで、若い技術者が育たなかったことも原因のひとつと言われています。
大企業でもシステムを更新したくても、全体像を把握している社員がいないため、新しいシステムを導入できず、古いカビのはえたシステムをだましだまし使い続けている会社は少なくないそうです。

●2007年が問題の始まり

あと2年経つと2007年がやってきます。
本当にパニックになるんでしょうか?
2000年問題の時と違い、カレンダーが2000年になった途端に問題が発生するということはありません。
それは2007年をスタートとして、ジワジワと私たちの生活に影響を与えていくようです。
さらにコンピューターに限らず、高度経済成長を支えてきた団塊の世代たちが作り上げてきた、普段何気なく当たり前に出来ていることが、出来なくなるなんてこともあるかもしれません。

●早起きしよう

でも私思うんです。
問題が起きないことはないと思いますが、爆発的に大問題が起きるなんてことはないのではと思うのですよ。
これってバレンタインデーにチョコを贈るなどという企業の販売戦略と一緒で、どっかの業界が2007年問題を契機にひと儲けしようと企んでいるのではないかと。
2000年問題の時も、原因の当事者であるコンピューター業界はその対応で特需ともいえる大儲けをしましたし、メディア業界だってそれをネタにして儲けてましたから。
団塊の世代の定年、いいじゃないですか。
早起きする人が増えて、早朝ビジネスとかで新しいマーケットが生まれるかもしれない。
私も早起きなので便乗したいくらいです。
2007年よりも、今現実に起きている問題の方がはるかに深刻なような気がするのですが、いかがでしょうか?

北海道教育大学函館校、国際交流事業「日本文化実習」のリポートをアップしました。

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