皐月の宵の音楽会 宮崎加奈古・K's crew コンサート in 金森 〜 K's crew セカンドアルバム発売記念 〜

  賛助出演 菅原久仁義(尺八)from 東京                  2013/05/18(土) 金森ホール

かなこリポート アルバム セカンドアルバム紹介

好天に恵まれた日、爽やかに会場に向かいました。
懐かしい金森ホール。
このホールでのコンサートが縁で生まれたユニット『K's crew(ケイズクルー)』は、結成11年目にしてセカンドアルバムを制作し、この日が発売開始でした。
「このホールで15回も秋韻コンサートを開いたのよね・・・」と静かに感慨にふけるであろう自分を想像していましたが、ホールに入るとステージではK's crewのメンバーがサクサクと快活に機材を準備中。
こちらも楽器の準備やCDの販売スペースを決めたりしなきゃなんないんだわ・・・と
、人任せに出来ない性格の私ゆえに、感慨にふけるどころではなく頭と体をフル回転。
立ち位置のチェック、ホールの方の照明チェックなどなど・・・コンサートの準備は忙しい!

リハーサルは軽く・・・なんぞと思いながらも、修正するべき箇所が必ずあるのでとにかく万全を期すために「足掻く」のです。
足掻いているうちに、あっという間に開場時間になるのですわ。
6時開場。
たくさんのお客様にご来場いただけました!
楽屋(舞台裏)に居るとお客様の足音が聞こえますのね。
「たくさん来てくださっているようだわ!」と多くの足音にワクワクします。
満席!(\(^_^)/)
市内や近郊の方はもとより 札幌や江別、苫小牧からも聴きに来てくださって☆
6時半開演。
前半、第一部は邦楽器のために作られた作品(現代曲)を4曲。

1曲目、箏独奏 池上眞吾作曲「紅の空の彼方へ」。
転調が多い曲で、琴柱の移動と押し手の連続。
音程の確実な確保が難しい曲でしたが、張り切って弾きました。

2曲目、十七弦・尺八二重奏 江戸信吾作曲「木立の中で」。
尺八のメロディーが美しい曲。
十七弦の低音の響きに思い入れを込めて弾きました。

3曲目、三弦(三味線)独奏 杵屋正邦作曲「去来(きょらい)」。
地歌の大きなバチでは弾きにくい・・・というか、無理かな?と思うようなリズムの細かい部分もある曲なのですが、チャレンジ精神で演奏してみました。
クリア!
気持ちが良かったです!

4曲目、箏・尺八二重奏 長沢勝俊作曲「五木の子守唄 〜今〜」。
〜今〜という表現に惹かれます。
現代の感覚による「五木の子守唄」。
琴柱を移動させて転調するフレーズも多く難しくはありますが、現代風ながらも哀調のある尺八の調べが印象的で大好きな曲です。

私が司会進行しつつ 結局は「私が大好きな邦楽曲を弾きました」の前半でした(笑)。
「紅の空の彼方へ」と「木立の中で」は函館初演です。

後半、第二部はケイズクルーオンステージ!
MC担当は宮崎とendy(遠藤 豊)。  
軽快な滑舌?と笑いを誘おうと思った訳ではないのに、笑いを誘ってしまったMCで進行しました。

1曲目、ファーストアルバムに入っているオリジナルの「交差点」からスタート!
2曲目、セカンドアルバムの中から齋藤晃一作曲の「My Roots」
3曲目、桑原克幸作曲・宮崎加奈古作詞による「道」
4曲目、齋藤晃一作曲「雪あかり」
5曲目、MARTIN DENNY作曲の「ファイヤー・クラッカー」

プログラムラストの曲、ファイヤー・クラッカーの演奏の終盤で、
「みんなでクラッカーを鳴らそうね」と約束!
(「セカンドアルバム発売」に至った『我ら』への『我ら』からの「おめでとう」クラッカー☆)
金森ホール様の了解を得て、endyの奥さん(美加ちゃん)が揃えてくれた「いろいろなクラッカー」をパン!パン!パン!
私は琴爪を嵌めているので出遅れ、結果、菅原先生目がけてパン!(失礼しました)

ここでひとつ計算違いが・・・。
クラッカーを鳴らしたために驚いたお客様の拍手が止んでしまって・・・。
アンコールをどうしよう???
あらためて拍手を頂戴し、つつがなく(?)アンコール曲「夏・エピローグ」を演奏しました。

ケイズクルーの演奏は、練習時からワクワクしましたし、新メンバーの桑原さん、古西さんとも仲良しになれて感謝!
ファーストアルバム制作の時点から、ず〜っと助演してくれて、ほぼメンバーのような存在の菅原先生にも厚く感謝です。

弾く、歌う、しゃべる・・・の私。
私のお話が面白かったと言う声が多かったです。
嬉しいような そうでもないような・・・。
アンケートに答えてくださった方もたくさん!感謝です。
受付は、お弟子さんや八木楽器店三代目の奥さんにお手伝いいただきました。 
プレゼントもお花もたくさん頂戴し、
「皆様、ありがとうございます!」

 

by kanako

 

《追記》
セカンドアルバムのジャケット他のデザイン全般。
ファーストアルバム再販用のジャケットや盤面などのリメイク。
コンサートのチラシ・チケット・プログラム・・・全てを手がけてくれたのは中村ひでのり氏。
「メンバーの一員になったつもりで協力するから!」と言ってくださり、個性的なデザインで作成してくれました。
中村さんに深く感謝しています。
プログラムに載せてくれた中村さんのメッセージをご紹介します。

〜このコンサートによせて〜

 
K's crewが目指しているのは決して奇を衒った音作りではない。
「世界中にある民族楽器の中のひとつとしての和楽器、その可能性を探究してみたい」と宮崎さんが語るとおり、その演奏は箏や尺八の音が洋楽器と見事に融合し。オリジナリティー溢れる世界が完成している。何処にもない、誰にも似ていない音を求め、国籍やジャンルに縛られないK's crewの音楽には、たくさんの発見と限りない可能性が溢れていると私は思う。私は音楽家でもなければ評論家でもない。ただ、K's crewの一ファンとして自分が感じた事を書かせていただいた。今回、微力ながらデザインという関わり方で彼らの活動に協力させていただいたことに感謝したい。        中村ひでのり(LEAVES代表)

 

 アルバム セカンドアルバム紹介

photo by Photo Alpha & Yagi