函館市立はこだて幼稚園ワクワクコンサート           2006/3/3(金)10:00 はこだて幼稚園

桃の節句の3月3日に、函館市立はこだて幼稚園に行って参りました。
「ひなまつりワクワクコンサート」と題した「箏コンサート」。
園長の毛利悦子先生から今回の企画のご依頼があり、私はとても嬉しい気持ちでした。
園児さん達と保護者様に箏を聴いて頂くという滅多に無い機会!
私にとって貴重なひとときですから!
聴衆は約200人。
あどけない可愛い園児さん達が前方に、見守るように保護者の方々が後方に。
要所に先生達が。
そして別室では乳児と保護者様達がビデオで鑑賞してくださるという、細やかなお気遣いでした。
例年、この時期に「ワクワクコンサート」を開催されとのこと。
情操教育というのでしょうか、大切になさっている企画であろうことが、ひしひしと伝わってきました。

箏によるコンサート・・・果たしてどんな感じのコンサートにすればよいのかしら?という不安はありました。
園長先生のお考えは、「本物を聴かせたいのです」ということでした。
あえて子供さん達が知っている曲だけを選曲せず、子供さん達が聴いたことがないであろう箏の独奏曲三曲をまず初めに演奏しました。
そして日本の童歌(てんてんてまり・うれしいひな祭り・通りゃんせ)の二重奏を弾き、アンコールをかけていただいたので、少し空気を変えて「大きな古時計」を演奏しました。
ご存知の曲は保護者の方も子供さんも歌ってくれました。

初めて箏を見た・聴いたお子さんばかりではなかったようですが、ほとんどのお子さんは珍しそうでした。
『どうやってるのかな?』という可愛いささやきが聴こえましたもの!
琴柱(ことじ)を動かして音の変化を聴いてもらったり、左手の手法による音の変化を知ってもらったり、チューニングの楽しさを聴いてもらったり・・・とお話を交えながら進めさせていただきました。

コンサートが始まる前は子供さん達が元気に遊ぶ声が響いていた園でしたが、コンサート開始の教頭先生のご挨拶の時には、きちんと姿勢良く椅子に座りお話に耳を傾けていました。
そして演奏している時は子供さん達は驚くほど落ち着いていて、とても静かに聴いてくれました。
この静けさには私のほうが感動しました。
我慢して聴いている・・・といった雰囲気ではなく、興味を持って聴いてくれている・・・と実感できました。
また自然にマナーを心得ているのでしょうね。
日頃のはこだて幼稚園様の導き方の賜物なのでしょう。
教育の素晴らしさを思い知った時間でした。

演奏終了後、園児さん達は二人ペアになって、それぞれが感想を伝えてくれてからお花を渡してくれました。
「何て言おうかな〜?」みたいに相談しているお子さんも居ました。
「演奏(者)に対する感想の言葉を自ら考えて伝える」
自発性を養うこともとても大切なこと。
子供さんの言葉で感想を伝えてくれる・・・。
「きれいな音だった!」「ステキな音楽だった!」等々。
これはうれしい生の声!凛とした可愛い子達でした。

三年前、旧函館幼稚園と松風幼稚園が統合し、新しく誕生した幼稚園とのこと。
ホールは木の香りが豊かで、心地よい音が響きました。
私もワクワクした「ワクワクコンサート」の報告でした!

reported by kanako , photo by yagi